漁師さんや釣り人とお猫たちはなかよしこよし。
猫達は釣り人のバケツの中を一つ一つ検分して周り、魚が入っていようものならすぐさま失敬するし、くれそうな人の後ろに陣取り、魚がかかるやいなやくれーくれーの大合唱。
釣り人達は普段は海にお帰りいただくようなお魚も、猫が待っていてれば猫たちにあげますし、もしフグに猫が食いつきそうになったら、急いで猫を制します。
海に猫がいると、それだけで幸せになりますのだ。
今回久方ぶりに訪れた磯も、そんなくれくれ団がたくさん憩う場所(「くれくれ団」とはラッキーママちゃんのお言葉拝借)。
ねちゃんの行動範囲と比べると、一日5万倍くらい??の活動量を持つお猫たち。
ここの子達は島で地域猫として大切にされているのがわかる肉付きの良さと美しさですが、それでもお外で暮らしている猫たちの飢えはハンパない。
今回は強風による急な行き先変更と久しぶりすぎたせいで、うっかりくれくれ団用のご飯を忘れてしまった親方。
まだ竿を出してもない時間からすでにやってきたくれくれ娘にあげられるものがないので、人間用に持ってきたお魚ソーセージを進呈(よいこは真似してはいけません)。
そして大きいギョニソを丸々一本平らげてもまだくれくれが止まらないので、シャケおにぎりを進呈(よいこは真似してはなりません)。
人に慣れてるようで野良なので、近づくけど触らせない。
でも親方は上手にまんまと触ってみちゃう。
そうすると猫パンチが飛んできたり(でも爪を出さない!!ねちゃんなら出すわ)、ひえ〜と言って飛び上がったり、横っ飛びして逃げたりするのも可愛すぎてたまらぬ。
そのうち茶白くれ男もやってくる。
大顔でボスの風格なのに、ミケ女に弱し。心優しき男なのだ。
くれ子ちゃんはおにぎり一個食べてもまだまだ満たされず、パンの袋なども漁り始めるので、フレンチトーストやバウムクーヘンまで少々、そして念願のオハグロベラ2枚、立派なキビナゴ5本を食し(一気にではありません、5時間くらい一緒に過ごしました)、ようよう満たされてきて・・・
あまりに心を通わせたもんで、うちには茶色のお兄ちゃんがいますけどどうですかなんてお誘いしてみたりしました😂
茶白くれ男は毎年会えるたびに、今年も無事かと嬉しくなります。
こんな風に人が近くにいて比較的恵まれている磯ではなく、民家が遠い磯で生きている猫はもっともっと過酷で、過去にそんな磯で出会った「磯のねちゃん」は、十数センチ大のお魚を14枚食べたあと、さらに隣の釣り人からお魚をもらっていました。
どんな硬い鱗に覆われていようと、硬い骨だろうと、ぺろっと平らげて戻ってくる猫達。
いつ食べられるかわからないから、食べられる時にできるだけ食べておく。
そして多分お腹には虫もいるだろうから全部が身につくわけでもないし、きっとしょっちゅう下痢してるでしょう。
それでもたくましくのびのびと全力で日々を楽しんでる。
親方は自然猫達に敬意を表します。