この頃、キーちゃんはカリカリを食べるのがだいぶ苦しくなってきていて、喉にひっかけて戻したり、涙を流しながら食べるようになっていました。
涙はね、お眼目に常に溜まっているので、噛むときに目を閉じるからボロボロこぼれるだけで、苦しくて泣いている訳ではありませんが、実際、ご飯を食べている間は一時的な窒息状態なので、ずいぶん苦しかったでしょう。
一時的な窒息↓
なのでウェットを親方の指から一口ずつ食べたり、お刺身をちぎってあげることがメインの食事になってきました。
もともとお魚大好きなのでね。
そんなこんなで、センターに結果をききに行く日がやってきました。
今度は親方一人なので、電車とタクシーです。
そして前回と同じ女性の先生から告げられた結果は、やはり「良性の過形成ポリープ」という診断でした。
良性確定。それは万歳です、安堵です。
で、その後は?
手術しなかったらどうなるでしょう。
主治医にも言われていたことですが、ポリープに薬はないのです。
残念ながら、皮肉なことに悪性の腫瘍であれば治療法がある。
でも良性のポリープには薬はないのです。
ヒメマツタケの投与は「いいんじゃない?」って言われました。
親方は、医師たちが「なんだかわからない」「どうすればいいかわからない」状況のまま、そんな遠くのセンターで、キーちゃんのお鼻をガバって開く手術をする気には、ど〜してもなれませんでした。
もしかしたら、この状態のままで進行が止まるかもしれない。そしたらこのまま生きていける。そういう可能性も考えましたし、そうあってと願っていました。
それで、センターでは手術をしないって告げました。
そしたら、もし手術しないんであれば、今後ポリープがお鼻から出てきちゃったら引き抜いてもらいながら過ごすか?ってことも話の中には出てきました(でも結構力がいるから、麻酔はかけないとならない、とか)。
そして、この先、鼻がつまって食欲が落ちていく可能性も指摘されました。先生はニオイが嗅げなくなるからってことで食欲が落ちるっておっしゃったんですが、ま、そんな簡単な問題では全然なかったんですけどね。
で、そうなった場合にすすめられたのが、「食道瘻(しょくどうろう)チューブによる栄養補給」です。
食道に栄養チューブをつけて、そこから栄養を補給するのです。
チューブがついていても食事を自分でとれますので、食べられる時には強制給餌の必要はなく、食欲に応じて飼い主さんがサポートすれば良いとのことです。
親方は何しろそんなこと初めてだったので、「ギョエー」と言いました。「そそそそんなこと、でけない」って。
でも先生はいとも簡単にオススメくださるんです。
いずれ胃瘻チューブと食道瘻チューブによる栄養補給の違いも書きますね、今日は割愛。
ま、そんなことも提案されつつ、手術するなら連絡するってことで、親方はセンターを後にしました。
友達から「良性だからお祝いだね」って言われても、全然お祝いの気分になれないのでした。
親方は、主治医に結果を報告に行きました(センターで検査をした後も報告に行っています)。
そして「センターで手術はしない」とも言いました。
すると先生は、困ったように天を仰ぎ見て、「うーん・・・手術しないとなると、いつかは安楽死も考えてもらうことに・・・」とおっしゃいました。
あ、あ、安楽死ですか!?
ムーリー、そんな言葉、聞くだけでムーリー。
でも、先生は、将来窒息の可能性を考えられてのことでした。
窒息死を飼い主さんが見守るのは、本ッッッ当にきついですよって、主治医にも、この後出会う呼吸器の専門医にも言われました。
というのも、先生がキーちゃんのお口の中を見てわかるくらい、後鼻腔に詰まっているポリープが上顎を押し下げてきていて、喉の空間を圧迫し始めていたのです。
お鼻がふさがっても、喉さえ空いていれば呼吸はできるんです。でも喉がふさがっちゃったらね・・・
検査でポリープを抜いてもらったけど、分析結果を聞きに行くまでの2週間の間に、すでに次のポリープがお鼻の穴からもう下りてきちゃってました。
親方はお口の中を見る勇気がなかったので、いつもあくびされると目を瞑りました(弱っタレです)。でもお鼻の中は見えるんです。どうしても見えるし、怖いけど状況把握の為にチェックせずにはいられないのです。
キーちゃんは息を吸うときに、お口を開けて吸うようにもなりました。
そして、親方はサードオピニオンにトライします。