こうしてキーちゃんのお口の穴がポリープで完全に埋まってしまった時、「今ならお口から何でも食べられますよ」と言われました。
確かに!
スーパーピンチはスーパーチャンス!!!
という訳で、草も復帰。
さあお食べ、トラ柄のポニーよ。
そしてお刺身もカリカリも出してあげました。
もちろんもう息が詰まっているのでお口から食べるのは結構苦しいですし、基本の栄養は胃ろうでとりますので、カリカリは留守中の気休め程度。
でも置きエサが出来るのってこちらの気も楽でしたよ〜。
そんでもってお刺身は大好きだし、トゥルンとして飲み込みやすいこともあって、涙流しながら結構食べましたね。
どういう状態だろうと、お口から再び味わえるって本っ当〜に幸せでした。
そんな風に11月も過ぎて行きました。
12月に入ると、おでこちゃんの辺りが腫れてきました。
先生に診てもらったら「ほんとだー」と。
ポリープが眉間の辺りまで来ているのか、副鼻腔炎の出口を失った膿がたまってしまったのか・・・
でもキーちゃんのすごいとこは、そんな状態でもよく遊んだことです。
動画見てると、時々ぼーっとしつつも、遊ぶとなると元気。
すごい活力です。
動画を撮っているニンゲンも愉しそうに幸せにしていて、今見ると心和みます(笑)。あ、こんな愉しそうに生活していたのだなとね。
日々の病状はもちろん愉しいものとはかけ離れていましたけど、とにかく残された時間がかけがえなさすぎたもんで。
親方は、キーちゃんが側にいて姿が見えている時は不安とは無縁でした。
でも毎日病状が変化していく病気なので、留守をすると帰るまでが不安でした。
帰った時無事でいるか、それが一番心配でしたね。
早く帰りたいし、早く帰ってあげたいのに、家が近づくと足取りが重くなったこともありました。苦しいキーちゃんを見るのが苦しくて(涙)。ニンゲンは弱い。
おでこちゃんの腫れはだんだん大きくなったものの、一度は引いていきました。
ほっ。
先生に診てもらったら「ほんとだー」と(笑)
じゃあポリープじゃなかったねって。
ところが、ほっと一安心したのもつかの間、しばらくすると再びどんどん腫れてきました。
どんどんどんどん腫れてきて、さすがのキーちゃんもどんどんどんどんどんどん苦しそうになりました。
お出迎えに玄関まで来られなくなりました。
真っ暗で寒い中、あったかい場所にも移動できずに、ソファーの上でうずくまって待ってたこともあります(涙)
これは衝撃でした(涙)
息も苦しいけど、おでこがかわいそうで。
人間だってこんなに眉間が膿んだらものすごく苦しいし痛いししんどいだろうと思うほど腫れてます。
先生と相談。
いよいよ、お口の穴からポリープを引き抜いてもらう時が来たのではありますまいかと。
でも先生は乗り気ではありませんでした。
「うーん、抜くっていっても〜」。
ま、いろいろと難しいことがあって、脳も極めて近い訳ですし、後鼻腔というのはもともと骨に覆われている場所ですのでアプローチが難しいと。
そしてあれこれ先生も調べてくださったところ、お馬さんならそういう例があるようだと。
お馬だとこういうポリープの症例がなくはないと(親方も一つだけですけど論文を見たことあります)。
で、この鼻の骨に穴をあけてね、といろいろ説明してくださるんですが、お馬の場合は何しろ鼻腔がおっきいのでやりやすいんです。あれだけ大きければ器具も入るんです。
でも猫は・・・ご覧の通りのサイズですので、器具もないし、とにかく難しいんです。
このブログをずっとお読みいただいている方にはおなじみの、「猫の鼻問題は難しい」って懸案再々再浮上です。
そこで、ポリープがあっても呼吸さえできれば生きていけるからと、永久気管孔(気管ろう)をご提案くださることになりました。
喉に人工呼吸器をつける的なアレですね。
犬の手術ではあるそうですし、鼻の手術より負担が少ないだろうと。
声は出なくなるけどねって。
そうですか、とっても悩みましたけど窒息だけは避けたいとは思います。
キーちゃんのかわいい大声が聞けなくなっても、命尽きるその時まで呼吸ができる方がいい気がします。
獣医さんも餓死と窒息は悲惨とおっしゃいます。
そんなこんなで、永久気管孔計画が進められることとなりました。