我が家の猫のヒーリングをお願いしたいと思いメールしました。 去年の7/6 に腸腺癌の摘出手術をしている13歳のスコティッシュの男の子で、最近肥大型心筋症も発覚。 術後から昔ほど食欲が戻らないので、強制給餌もしていましたが、最近元気があまりないのでお願いしたいと思いました。
ヒーリングの当日、汰助くんはちゃんとわかっていて待っていてくれたんですが、
(心臓は)結構しんどいんだよ。もう戻らない、もう小さくならないよ。それは僕が、人生を重ねて来た証なの。それだけ年数が経ったってことなんだ。持って来た体の限界が近づいてる。
母性愛や家族愛の強い優しい子なのが伝わってきたので、
それはT姉も同じなんだよ。
なんでもござれなんだよ。
この家は天国みたい。
いろんな動物がたくさん暮らしていて天国みたいなの。
家族が大勢いるので、小さい子の面倒を見るのは、人間家族を手助けする意味もあったそうです。
そうだよ、みんなが役割分担をしなきゃって。
猫ってみんなそうだよ。
そうだよっ!
自分の体のことについては、
無理に生かさなくてもいいんだ。
自然に任せてね。ただ、ありがとね。
もちろんTさんがいろいろしてくれることで「体が楽になるのはありがたいこと」だと感謝もしていました。
心臓はもう戻らないの。
それが生きるってことなんだ。奇跡でなおしてもらおうとかは思わない。
それは神様に失礼だよ、順番があるのに。
奇跡は若い子にとっておこう。
優しい猫さんです。
ほんとはもっと食べられたらいいな。T姉のためにも食べられたらいいな。でも無理なの。ご飯の匂いがすると食べたいなって思うんだけど、そのあと気持ち悪くなったりしちゃうこともあるんだ。
でも僕の体はT姉に預けているよ。生きている間は一緒にいたいので、僕は頑張っている。一緒にいる時間は大事だよ。
Tさんは素晴らしい獣医さんで、西洋医療はもちろんですが、自然の力のケアも取り入れていらっしゃって、彼の体に強いお薬が負担になっていることに気づかれると、強いお薬の投与はやめる選択をされました(必要最低限の処置と自然療法に切り替えられました)。
獣医さんとしてはとても勇気がいる選択だったと思いますが、汰助くんに一番良かれと思われることをいつも選択されてきたTさんです。
僕はこのうちに生まれて(生後二ヶ月でやって来たのですが、汰助くんにとってはこのうちで生まれ育ったと言う感覚)、本当に良かったんだ。ありがとう、ありがとう。
愛と安らぎ。
小競り合いとかちょっとしたことはあったほうがいいんだよ。それが生きる面白さ、人生の面白さ。
T姉、悲しまないで。お姉ちゃんはいっぱい病気を見てきてるから大丈夫だと思うけど。それがお姉ちゃんの役割。お姉ちゃんが選んできた。それを伝えて。
感謝していることは、言わなくても通じるよね。生きようとしてる僕を見たら、生を惜しんでるのが分かるよね。僕もこうして覚悟をする準備を少しずつしてるんだよ。
僕が今気にかかってるのは、一緒にいるみんなのことだよ。今いる子たちと肉体で会えているのは、今しかない。
こうして触れるのも、(Tさんの)お母さんにくっついて温もりを感じられるのも、生きているうちだから。 匂いを嗅ぐのもご飯を食べるのも、生きている時にできることを、僕は最後の最後までやりきる。
僕はちゃんと(みんなの)お手本としてできてたかな。僕は満足だよ。
ここまでしてくれてありがとう。(思いを傾けていてくれるその気持ちに応えられるかな〜と考えながら) やれるとこまでやってみる。
そんな風に汰助くんは、だんだんと旅立ちの準備へと入っていき、最初のヒーリングからおよそ1ヶ月後の桜の咲いている時期に、側にいらしたお母様も気づかれないくらい、眠るように静かに、可愛らしすぎる肉体からそっと離れたのでした。
「春はいいね」と言っていた汰助くんの好きな季節に・・・
「どうか楽な旅立ちでありますように」という皆さんの願い通りに・・・
ご依頼いただいてから旅立つまでの期間は、Tさんが親方に前もってお願いしてくださったヒーリングの期間と同じでした。
まるで汰助くんの残りの人生をTさんがあらかじめ分かっていたかのような、そんな符合でした。
Tさんも私も、汰助くんが導いてくれたとしか思えない日々でしたので、汰助くん自身があらかじめ用意してくれた期間だったのでしょう。
汰助くんとの会話は書ききれませんが、とても大きな愛、優しさ、強さを教えていただきました。
汰助くんは体の状態からみても、普通ならとてもこんな風に食べられる状況ではないのに、という状況でも食べてくれていたそうですし、奥さんである咲(さく)ちゃんの14歳のお誕生日もみんなでお祝いできました。
食事がとれなくなってからも、最後の最後まで、高い場所に上れるくらいすごくしっかりされていました。
Tさんやご家族の細やかなケアと、この上ない大きな大きな愛情、そして彼と愛し愛され合った動物家族(仲間)達の存在によって、汰助くんは生きる力を最大限に発揮できたようです。
Tさんは、強いお薬をやめたことによって、旅立ちがとても穏やかであったことも喜んでいらっしゃいました。
種を超えて家族全てに愛され、慕われ、リーダーとして、扇の要として存在し続けた汰助くん。