Sさんご夫婦は去年ロビンくんを19歳で、そして今年マリンさんを20歳で見送られました。
猫さん歴としてはロビンくんとマリンさんが初めてだったそうです。
ご長寿猫さんを立派に育て上げられたSさんご夫婦、素晴らしい猫ニンゲン(猫飼い)さんです。
栄養も愛情もたっぷりのノンストレスな環境だったのでしょう。
保護猫さんとして小さな時からSさんのお宅にやってきたマリンさん、実はなんと20年間ニンゲンに触れさせなかったそうです。
さすがミケ女魂なのかしら、20年とは気合入ってます。
ニンゲンさんには警戒心の強かったマリンさんですが、同じく保護猫さんとしてやってきたロビンくんとは、出会ってすぐ「大好き!大好き!」ってくっついて離れなくなったそうです♪
もともとはどちらかを引き取られる予定だったところ、二人があんまり仲良しなので一緒に引き取られることにされたそう。
ところが・・・そこからが大変だったそうです。
ご主人様のひどい猫アレルギーが発覚しちゃいまして、飼うなら命がけで飼え!とまでお医者さんに言われたそうですが、「もう家族だから、共生できる道を考えよう!」ってご主人がおっしゃっられたそうで、一緒に暮らすご決断をされたそうです(感動)。
おっ高い大型の掃除機や空気清浄機を4台揃えるなど、できる限りのことを工夫されながら暮らされた19〜20年・・・
この大きな愛が、ロビンくんとマリンさんのご長寿の秘訣でしょう。
去年ロビンくんがこの世から旅立った後、マリンさんは悲嘆に暮れて食欲がなくなってしまい、ついに今年、大好きなロビンくんの元へと旅立たれました。
そんなマリンさんは、親方に語ってくれました。
「だって、人は警戒すべき生き物(これ、怖い目にあったことがあるのか、猫のお母さんからしっかりと躾けられていたのか)。
私はロビンのために来た。ロビンを守りに来た。
(Sさんたちのことは)もちろん愛していたし、もちろん大事に思ってた。
感謝もしてる!
でもそれとこれとは別。
触らせなかったからといって、愛していないことじゃない。」
そうだよね、うちのネオも抱っこできないもんねって親方が言ったら、
「抱っこなんてできなくていいの。」って。
はーい、左様でございますわ。
「でも本当によくしてもらったの。
次はもうちょっと甘えられる猫になれればって思ってる。どこに行くかはわからないけど」って。
「いじめないでくれてありがとう」って言ってたので、やはりいじめられたことがあるのか、あるいはこういう猫はいじめられるという概念がマリンさんにあったのでしょうか。
ロビンくんが去ってしまった時は胸が張り裂けそうだったそうですが、今はロビンくんと一緒にいられて幸せだそうです。
ロビンくんはマリンさんの旅立ちの時、お迎えに来てくれたそうです。
ロビンくんが旅立った後のマリンさんの様子をSさんご夫婦が心配していたのも知っていて、哀しませてしまったことは気にされていました。
でもロビンくんとマリンさんは離れるべきではなかったそうです。
「嘆かせちゃってごめんね。感謝しかない。お家の暮らしは安心、守られていて楽しかった。」
マリンさんにとって、Sさんはお姉さんでもありお母さんでもあり、Sさん(下のお名前)という対等な女性でもあったようです。
「本当にありがとう。
私はいつもお母さんのことをちゃんと見ていた。それはお母さんもわかっているはず。」
そして自分はSさんのよき理解者だったと言いました。
(後でSさんから伺うと、マリンさんはいつもじっと観察している子だったそうです)。
そしてお家の匂いが懐かしいことや、Sさんに気持ちよく撫でられている姿を送って来て「Sさんはいつも気持ちで撫でてくれていたの」って教えてくれました。
お布団で寝るのが好きだったことも教えてくれました。
「私たちは風のように来て、風のように去った。
終わって見たらあっという間。でも満喫したの。
バイバイまたね。
時々思い出してくれたら、私たちも思い出すよ。」
そう言って、一切の未練も後悔もなくサバサバと去って行きました。この『マリンさんというにゃん生』は生き切った!って感じでしょうね。
用心深くてあまりおしゃべりしてくれないのかと思いきや、すぐにお話ししてくれて、そして「またいつでもどうぞ」とまで言ってくれたんですよ。
誇り高く気高いべっぴんのミケ女さん。
お写真からも、20年触らせなかった感じはないですね、大切にされていたのが伝わって来ます。
お写真を見てくれたあーちゃんも「綺麗な子やね、大切にされてたね」って。Sさん、喜んでいらっしゃいました。
そんなマリンさんが愛してやまないロビンくんについては、次回に続く。