ボンジョルノーセニョールセニョリーター。
チャーオー⭐️伊達男ネオランジェロです。
え、僕がそんなキャラだったかって?
実は僕はイタリア貴公子なんです。
今日は大事件のご報告をじーちゃんの代わりに僕がさせていただきます。
だってね、じーちゃんより大事な「あったかさん」が壊れちゃったんだよ!
ある日、じーちゃんといつものようにあったかボッコをしていたんです。
そしたら突然シュボボシュって言って、あったかさんが勝手に消えたんです。
じーちゃんはトリセツとかいうものを引っ張り出して、そこに出ているマークを見て僕に言いました。
「あったかさんご入滅!」
ニューメツってよくわかりませんが、オシャカになったことらしいです。オシャカもよくわかりませんが、あったかさんはいくら待ってももうあったかくなりませんでした。
その日、じーちゃんはたまたま体調不良で用事をキャンセルしてお休みにしていたもんで、
「今壊れたのは天の助け!」と叫ぶと、あったかさんを何としても連れ帰るねって言って、なんだかものすごいサビサビのオンボロの釣り部のお下がりのカートを引っ張って、チャオーって飛んで行きました。
いくら待っても帰ってこないので、僕はじーちゃんにテレパティーアできいてみました。
「じーちゃん何してるの?」
「じーちゃんは、まずデパートの中に入ってるBカメラに行ってみたんだよ、そしたらね、オーッディーオミーオ!3つしか展示品がなかったんで、駅の反対側のBカメラに行ってみたんだよ。
今度はたくさん展示があったからブラーヴォって思って『これください』って言ったら、若い女の店員さんが『在庫がないので取り寄せです』って言うんだよ。
『在庫があるのはどれですか、なんでもいいからあるものをください』って破れかぶれに言ったら、
『石油ファンヒーターなんて時代錯誤なものは一個も置いてやしねぇんだ、今日持ち帰りたいなんざぁおとといキヤァガレ』って塩をまかれちゃったんだよ。
それで今反対方向に30分離れたY電機を目指してるんだよ」
って言いました。
だから僕は、「じーちゃん、あのものすごいオンボロカートをよくデパートの中まで引いて行けましたね」って行ったら、
「ネオのあったかさんのためなら少しも恥ずかしくなかったよ」って言うんです。
うーん、伊達男の僕だったら相当恥ずかしいなー。
じーちゃんは傘も持たずにすっ飛んで行ったけど雨まで降ってきたし、日もどんどん暮れて行きました。
僕は押入れのあったかハウスで眠って待ちました。
そのうち、じーちゃんがドヤドヤと帰ってきました。
じーちゃんが言うには、Y電機には在庫があったのは良かったけど、なんかBカメラで見たより値段が高いようだったけど、でも似たようなものでスペックの違うのがいくつも並んでたから確信が持てなくて、他店の方が安いですって言いそびれてしまったそうです。
しかも僕が怖がらないように前の機種と似たような色にしたら、それがY電機オンリーカラーだったそうで、それじゃあ他店の方が安いとか言えんしなとか自分の中で合理化させて、値切らなかったことを忘れようとしたらしいんです。
じーちゃん、体力が落ちてたから弱気になってたのか。
ほんで、あまりの箱の大きさにひるんだけど、何としても持って帰りますと行ったら、店員のおじちゃんが呆れて驚いたけど、なんとかカートに乗せるのに協力してくれて、そっから30分引いて帰ってきたんだそうです。
僕のあったかさんはそんな訳で新しいヌォーヴォな子になったんだけど、火がつく時の音とかお知らせ音とかやたらうるさいし、光ったりしてて怖すぎる〜〜。
僕は前の子が恋しくて、あまり近づけなかったんだよ。
でもじーちゃんがしきりに、前の子の方が良かったけど、前の子はもう壊れちゃったの、もうつかないから新しい子と仲良くしてねっって仲を取り持とうとしてくれるんで、僕も少しずつ心を開いて仲良くするようにしてみたよ。
でもまだ一人であったかさんの前にいるのは怖いから、じーちゃんがいる時だけ並んであったかしてるんだ。
僕の性格ってなんて可愛いんだろうね!!
僕は見た目も中身も宇宙一可愛いらしいです。
それではみにゃさん、チ・ヴェディアーモ!