Love of Cats 猫たちからのギフト

猫の難病、闘病、健康、フード、自然のサプリなどのアニマルケア、時々お馬&磯の魚たち

S専門医からY主治医への手紙 〜人生は長さじゃない

予定されていた最初の退院前日に、S専門医からY主治医に書かれた手紙(ってかメールですけど)があります(お二人はいつも連携を取り合ってくださっていました)。

それを後でY主治医がくださったんです。

公開の許可なんて全然得てないですけど、一部抜粋してお載せします。

親方のキビですが、予定通りに進めることができず、治療に難渋しておりました。

12日に後鼻孔部から摘出したうずら卵大状の結節病変の病理組織検査では、初回同様に悪性所見なく良性病変とのことでした。

 

今回もポリープが良性のままだったのを確認済みです。ちなみに親方は間違ってこの時の記事で「アーモンド大」って書いちゃったですけど、うずらの卵大でした、そうでしたよ、それでみんな驚愕したんですから・・・

で、この後、鼻道開通により一般症状は次第に改善したものの、その後硬口蓋に癒合不全が起きたことや、さらに大きなポリープが生じたこと、経口摂取が難しくなり胃ろうチューブを設置したことなどが続きます。

そして、胃ろうの手術中に複数のポリープを取ったことやフラップ(口角動脈有茎状頰粘膜筋皮弁)を試みようと思われたこと、それが難しそうだったこと、欠損修復と同時に鼻腔切開にて鼻甲介軟骨をできる限り切除する手術実施を提案されたことなども書かれています。

そして・・・

現状は、キビちゃんは胃ろうチューブ管理にて満腹感が得られ、見かけ状とても安定しております。呼吸困難もありません。

血液検査にてPCV22%とかなりの貧血も見られましたので、一時退院として自宅で胃ろうチューブ管理をつづけ、貧血改善と十分な体調を整えてから、その手術を行うことをすすめました。

しかし本日、飼い主様は現状以上の治療を進めることを希望されませんでした。

穏やかなキビちゃんの顔をみて決断されたと思います。

あまり長い時間ではないですが、在宅看護にて残りの貴重な時間を過ごされたいとのことでした。

明日の午前に退院予定となりました。

 

飼い主様は、病状と治療の困難性を十分ご理解されております。

Y先生には大変お手数をおかけいたしますが、親方様はやはりY先生を頼りにされていらっしゃるようでした。

今後はできる限り親方様とキビちゃんの一緒の時間をつくってあげるようにお願いします。

 

それから継続する治療についてのご指示(ネブライザーと胃ろう管理の処方の内容)が記され、最後に下記の文言が続きます。

診察では、鼻閉症状(スターター)と口蓋欠損部をみてください。スターターが強ければまた口蓋欠損部からみえるポリープ再発かもしれません。

全身麻酔下で少しずつコッヘルやモスキートでしっかりと把持して抜き取ってください。

そのとき多少の出血が生じると思いますので、術前に貧血がないか確認してください。

何回か行うと鼻道が開存してくると思います。

その点では、口蓋欠損部は閉鎖しない方がよいと思います。

 

キビちゃんに対して全快させたいと全精力を注ぎ込み、診察にあたりましたが、このような形での引き継ぎとなり、とても残念です。

お力になれず申し訳ございません。

 

 

最後の文言は特に心うたれました。

親方は本当にいい先生方に出会えました。

Y先生は、「抜くっていってもぉ」って戸惑われていらっしゃいましたけどね。ま、類をみない処置ですからそれもそうでしょう(笑)

 

それはそうと、長い時間が残されていないって書かれていますね。

覚悟ならとっくにしていますけど、改めて先生の言葉として読むとキューンて来ましたわ。先生はどのくらいを念頭においていらっしゃるんだろうかとも思いました。

それでもそんなに落ち込みもしませんでしたし、全然諦めてもいませんでした。

キーちゃんが生きることを諦めないのに、親方が諦めるはずあろうか、いや、ない(古文で習いましたね、反語です。笑)。

 

f:id:chakibineo0316:20180322124322j:plain

人生は長さではない

 

f:id:chakibineo0316:20180322124350j:plain

どう生きるかにゃのさ


うずら大に訂正しました(笑)↓

loveofcats.hatenablog.com