翌日も朝から行きました。
この病院は親方の家から2時間半くらいかかるので、ただでさえ早起きの親方はますます早起きです。
前の日からご飯が始まっていたのですが、全然食べないそうです。
まだ喉の傷もくっついていませんので、相変わらず飲み込みやすいご飯を食べないといけないのですが、病院の人からは相変わらず食べないので、親方がご飯をあげることにしました。
親方が来ると、キーちゃんは点滴の管を止めてもらって酸素室から外に出してもらえます。
そして元気で家にいる時はヒザの上抱っこなんて1~2週間ブームがあっただけで、一切しなかったのに、まずお膝にしがみついて甘えることが日課になりました。
そしてもちろん、親方の手からだとご飯を食べようとしました。でもまだ喉がふさがっていないせいか、少し食べると「ウキャ」って戻すような喉につっかえるようなしぐさをしますので、本当にすこーしずつ指からなめさせることにしました。
親方が来てからキーちゃんが元気はつらつ驚異的回復を見せたこと、そして親方からだとご飯を食べることが分かった時、先生がしみじみおっしゃいました。
「どんな医療を尽くしても、医者の力だけでは治せないことが分かりました。飼い主さんの力がどれだけ回復に重要か気付かされました」。
沢山の命を救って来られた(沢山のアニマルと人間のペアを見てこられた)ベテランの先生にそんなことをおっしゃっていただくと、まるで『絆検定』で高得点を取ったみたいに嬉しいではございませんか! パフパフ〜ドンドンドンドン(効果音)。
そして「協力してほしい」と申し出られ、朝晩病院に通ってキーちゃんにご飯をあげてほしいと頼まれたのです。
願ったり〜!
休診日でも毎日通えることになったのです。朝晩ですよ、朝晩2回会えるんですよ。
キーちゃんのためなら朝2時間半かけて病院に行き、ご飯をあげてから1時間以上かけて職場に行き、夜には殺人的ラッシュの0線に乗って再び病院に戻り、夜遅くに2時間半かけて自宅に戻る生活をスタートさせることになりました。
キーちゃんが酸素室内の小さなトイレでは💩が出来ないことを即座に見抜いた親方は、電車でマイトイレを運びました。
5日💩の出なかったキーちゃん、マイトイレ見たら即もよおしましたよ〜!
先生が「💩した!?💩した!?」ってすっごく喜んでくださいました。
いつも砂を使っているといったら、病院のトイレもシートから砂にかえてくださいました。
そしてキーちゃんからのリクエストで爪研ぎも持ち込みました(ガリガリウォールの中身を抜いたもの)。
また、キーちゃんはほどなくして個室の外に出たがるようになり、親方と一緒に2Fの廊下を散歩する許可ももらいました。
しばらく家に帰れないことを悟ったのか、ここが今の縄張りだと思ったんでしょうね、廊下の角角にほっぺをすりすりさせてにおいをつけてまわり、向かいの部屋にいる大型犬にはにらみをきかせ、キャンキャン鳴く小型犬を一瞥(相手にもしない風情。小型犬黙る)、二階を牛耳る牢名主のようになったのでした。
お鼻腫れてますし血がこびりついてますけど、親方にとってはとても美しいお顔に見えます↓
病院に持ち込んだ爪研ぎ↓
病院に持ち込んだトイレ↓