Love of Cats 猫たちからのギフト

猫の難病、闘病、健康、フード、自然のサプリなどのアニマルケア、時々お馬&磯の魚たち

瀕死の8月

時は8月頭。

ひと月ちょっとの間に三度目の全身麻酔です。全身麻酔のダメージってとても大きいので、良い子は決して真似してはなりませぬ。

キーちゃんのレーザー治療は、相当痛いであろうこと、人なら片鼻の片面ずつ焼くくらいのものを、一気に両鼻全方位焼くことになることを説明されました。

なんときつい・・・

でも窒息との戦いなんで、先生も親方もキーちゃんも必死です。

 

そして処置が無事終了しました。

先生としては会心の出来くらいの成功。両鼻全部焼き切れたのでお鼻の空間は開きました、と。電話の向こうでガッツポーズが見えるくらい。なんとも嬉しい報でしたね。

 

f:id:chakibineo0316:20180205111516j:plain

ぼけ写真だけど、お鼻が久しぶりに空になったんだよ



ただ、数日は鼻血も出るし、痛みとの闘い。麻酔が切れたあとは鎮痛剤もないということで、その時期を頑張ってもらうしかないのですが、帰宅時のキーちゃんは、麻酔が効いていたので、かなり元気でした。

親方も、両鼻のポリープが綺麗になくなったことに安堵し、少し一息ついたのですが、それもつかの間でした。

麻酔が切れた頃から、キーちゃんは相当苦しそうでした。

真夏ですしね、普通の猫でも暑くてへばります。でも冷房嫌がるのであまりつけられないし。

お口ずっと開いたまま、本当にしんどそうでしたね。

最初の日は、トイレ以外は押入れの天袋からほとんど下りてきませんでした。

2日目くらいから、少しだけご飯を食べるようにはなりましたが、ほとんど食事もお水も取れない状況(それでも、食べてくれただけどんなに安心したか)。

何と言ってもショックだったのは、綺麗に穴の空いたキーちゃんのお鼻に・・・翌日にはもうポリープが見えたことです。

これは相当の大打撃でした。

親方がえずきそう。

 

f:id:chakibineo0316:20180128225447j:plain

僕生きてるよ、ご遺体じゃないからね!


その数日後からお盆休みだったので、キーちゃんの看病週間に入りました。

この週は、キーちゃんは本当は旅立つところだったと思います。

朝な夕なの、親方のみならず皆さんがしてくださったお祈りが、キーちゃんの命を永らえさせてくれたと思っております。

 

キーちゃんは具合が悪すぎて、居ても立っても居られない、という感じでした。

場所を変えながらなんとか楽になろうとしていました。

ゴボゴボって鼻血が出ると、併せて耳からも血が出るようになりました。

耳の血は気になるので、キーちゃんは始終耳を振ります。家中血だらけです。

親方も始終キーちゃんの鼻血やら耳血やら鼻水やら膿やら涙やらを拭いて周り、ずっとキーちゃんを見守り、二人とも夜も寝られなかったですね。

 

写真、痛々しいけど、お見せできるレベルのものを載せているつもり(笑)

お鼻だけはレーザーの影響でまだ腫れちゃっていますが、その他はやせこけちゃってますね。

でもレーザー前のようにはえずかなくなったんですよ。

 

f:id:chakibineo0316:20180128225702j:plain

じ、爺ちゃん・・・・



キーちゃんはろくな食事も取れていなかったので、もう瀕死です。息も絶え絶えに寝ていました。

今ならちゅ〜るの総合栄養食版とか、栄養強化版が出ていますけど、その頃はなかったので、普通のちゅ〜るをお口につけて無理やり舐めさせましたが、イヤイヤするばかりでした。

 

親方は、毎日キーちゃんが逝ってしまうことの覚悟をしました。

いつでもキーちゃんのタイミングでいいと思いました。もう病院も行かないでいいと思いました。

毎日思いの丈をキーちゃんに伝えてました。

そうして、夏休みを看病に費やしているうちに、ある日を境に少しずつキーちゃんが気力を取り戻したように見えました。

 

「もうキーちゃんに踏まれることもないんだな」って思ったら、キーちゃんてば、体の上を踏んで通り過ぎてくれましたよ! 律儀な男!

大好きな窓辺に行って、外を見ることもするようになりました。

キーちゃんが寝ている顔の前に髪ゴムを転がしたら、よろよろっと手を出して、ちょんちょんって触ってくれました!

そんなある朝、いつものようにチュールを無理矢理お口につけたら、キーちゃんはなんと自分で舐めてくれたんです!!!

この子は生きようとしている!!!!

生きてくれる!!!!

希望が生まれました。

そして急いで先生のところに点滴に連れて行きました。

 

先生は耳からも血が出ちゃったこともびっくりしていました(耳血は幸いなことに減少傾向にあり、この後止まってくれました)。

鼻の方の血が耳から出るとしたら、鼓膜が破れてしまっていると。

キーちゃんは両耳から血を出していましたけど、特に出血がひどい右耳も聞こえているようだったんですよねー。そっちで音したら振り向いたし。

先生も不思議がっていましたけどね。

それから、先生も、ポリープの再生のあまりの速さに衝撃を受けられました。

そしてこの先、家庭用の酸素室をレンタルすることも考えて、と言われ、酸素室の資料も用意してくださいました。

お高っ。

いや、お金の問題ではありませんけど。

皮下点滴は、その中に栄養を入れると中で腐っちゃうから、栄養補給はできないけど、水分補給のために通うことになりました。

キーちゃんは、シーバの子猫用のカリカリを数粒ずつ食べていました(キーちゃんの食欲がなくなってきてからは、高栄養の子猫用のカリカリを用意していました。それにしても、どうやって生きたのよってくらい、食事を満足に取れない一ヶ月、ホントよく生きてくれました。生命力の塊のような男です)。

あとは、ダメ元でステロイドの塗り薬をもらいました。効くかどうかわからないけど、出ているポリープに塗ってみることになったんです。

そして、これ以上できることはない。何かできることを探ろうとするのは、飼い主が楽になりたいからだけだ、とまで言われました。

そ、そんな(涙)

 

先生のところからトボトボと帰宅し、キーちゃんが瀕死から復活してくれたことの喜びや希望と、その後に直面した現実の難関との狭間で、ぼんやりしていたところ・・・

なんと先生から電話がかかってきたのです!

 

f:id:chakibineo0316:20180128230034j:plain

これ誰だよっ、神話に出てきそうな生き物みたいになってるけど、美しく蘇ってみせるからね❗