Love of Cats 猫たちからのギフト

猫の難病、闘病、健康、フード、自然のサプリなどのアニマルケア、時々お馬&磯の魚たち

ずっとお外で暮らしていたハナちゃんのケース その1

前回の続きです。

 

自分のことでないので、差し支えがないように、若干名前など設定を変更します。

 

とある妙齢のご婦人(以下、おねえ)は、お外の猫さんにご飯をあげている方です。他のボランティアさんと重ならずに専属であげている子には、ご自分で手術をして面倒を見ています。

ある時、地域のボランティアさんグループに目をつけられ(?)、一緒に活動しましょうって誘われました。

で、その方々が曜日交替でご飯をあげている空き地の当番に加わったのですが・・・グループの中にはお仕事帰りにただどさっとご飯をあげている人などもいて、自分の番に行くと、もうお水にうじがわいていたり、ご飯の残りは蟻やナメクジだらけってことになっているので、バケツを持ってその辺をみんな洗い、ナメクジ退治をし、ご飯には蟻がたからないように、まず下の受け皿に水をはって、その中にご飯のお皿を置いてあげるということをしていたのですが、結局、そのグループのいい加減さ(おねえの言葉です)が自分のポリシーと合わないので、とはっきり言ってそこを抜け、個人で地域を回っている方です。

そのおねえが面倒を見ている子に、母娘ちゃんがいました。

お母ちゃん猫は小さくって子猫みたいに可愛いキジ白ちゃん。

娘猫ちゃんのハナちゃん(仮名)は、お父さん似のサバ白ちゃんで、お母ちゃんより体も顔もおっきい。

親方は母娘と聞くまでは、姉妹猫さんで、娘猫がお姉ちゃんだと思ったくらいです。

二人はいつも一緒にコロコロくっついて歩いていました。

その母娘は、おねえが遠くから歩いてくるだけで、にゃにゃにゃって言いながらどこからともなく出てくる可愛さでした。

生まれつきの外暮らしなので、警戒心は強く、おねえにも触らせませんが、信頼して大好きなのはよくわかります。

そんな母娘に、時々ご飯をあげる方がいたそうです。

でも、おねえ曰く、ただ缶詰を開けて放置して行く人や、どさっと缶詰の中身を出して放置して行く人もいて、母娘はあまり食べないのでカラスが来てしまい、苦情が出ないようにいつもおねえがバケツ持って早朝に掃除をしていたと。

ある日、缶詰を缶のまんまあげている女性に会ったおねえは、「この子らは缶詰食べないし、そのまま放置されても困る。この子らは自分が手術もして、一生面倒見るんだからあげないでください」と言ったそうです。

その後もあげてることがあり、同じようなやり取りがあって、その女性はあげなくなったようなんです。

(ちなみに、おねえは「あの子らはカリカリしか食べない」と言ってましたが、親方はカツオのお刺身とかあげたことあるので、カリカリ以外も食べるのは知っています・笑)

 

そうこうするうちに、ある日母娘がいなくなりました。7、8年ずっと住んでいた場所で、どうも人為的な事件があっての失踪らしいのです。

おねえは三日くらい探し歩いて、ようやくハナちゃんを見つけました。でもお母ちゃんはいませんでした。

お母ちゃんはその後もついに出て来ませんでした。おねえはお母ちゃんは死んでしまったと思っています。

ずっとずっといつも二人でいた母娘・・・ハナちゃん寂しかろうな。

今までみたいにハナちゃんが見えるところに住んでいる訳ではないので、おねえがご飯をあげに行っても会えないタイミングがあるとかで、日に何度も足を運んだりしていました。

 

そんな折、おねえが関わったことのある保護グループの一人を通じて、あの、ハナちゃんに缶詰をあげていた女性から、「どうしてもどうしてもどうしてもあの子が可愛いけど、おねえに『関わらないでくれ』と言われたから寂しくて寂しくてしょうがない。どうしてもハナちゃんを欲しい」と言って来たそうです。

おねえは一度は断ったものの、ハナちゃんの周りでは糞害の苦情もあって、その度におねえが、自分が面倒を見ていて一代限りだからと謝っていたこともあり、いつも一緒にいたお母ちゃんがいなくなってしまったこともあり、またこれからの冬に向かって、暖かい場所に入れてもらえるなら安心・・・そこまで望まれるならということで、その女性に託すことを決意しました。

おねえは自分のうちには人から預かった猫さんがいて、かつ長年面倒を見ている玄関猫さんもいて、自分の家では飼えないのです。

さて、そこでボランティアさんが捕獲器を持って来て、ハナちゃんは捕まりました。

最初は興奮していたのを、おねえがお話ししながらなだめたら落ち着いたそうで、そのまま連れて行かれました。

おねえは、お外で辛い思いをしなくていいんだって安心と、そして長年の付き合いの可愛い子を手放した寂しさの、両方の感情が続きました。

 

長くなったので続く

 

 

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母娘ちゃんは、僕より前からいて、僕より後も元気だったんだよ