Love of Cats 猫たちからのギフト

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する? しない? キーちゃんのビフォーアフター写真で綴る手術(処置)考 その1

病気の子と暮らすと、今まで以上に選択に迫られることが多いと思います。

治療の一つ一つ、選択の積み重ねの連続っていうか、選択の連続の積み重ねっていうか。

ましてやそれが症例の少ない難病となれば、獣医さんだってどうしていいか日々手探りの中で、パートナーニンゲンはそれ以上に手探りで、何をどうすればいいのか考えない日はないですよね。

今回は、西洋医学における手術や処置について考えてみたりなんかします。

 

小さい頃、「盲腸はなくても平気だから」とか「扁桃腺はいらないから」って耳にしました(最近はあまり簡単に「取っても大丈夫」って方向じゃなくなっているようですが)。

でもうちの親から「いらない臓器なんて元々ないんだよ、神様が作られた臓器だから、必要だからあるんだよ」ってきかされて生きて来た親方としては、できるだけしなくていい手術はしない、という主義でした。

もちろんもちろん、取らなきゃ行けない時は取らないとダメですよ、はい、もちろん当たり前。

それにニンゲンは強いもので、腎臓も卵巣も一個になればなったでその一個が活躍してくれますもんね。

 

中医学では、手術はできるだけ最終手段。

なんでかというと、経絡がそこで断ち切られちゃうから。

なるほどー、これをきけばつくづくなるほどーって思います。

その部位だけの問題でなく、その先につながるところまで影響しちゃう訳ですよね。

中医学を勉強されている歯医者さんは、歯1本でも簡単に抜こうとはおっしゃらないとか。

ふむふむ。

 

親方も中医学の思想(?方針?)賛同しますし、ブログでもちょいちょい挟ませていただきましたが、だからといって西洋医学は西洋医学で素晴らしい面も多く、随分お世話になりまして、アンチ西洋医学な訳ではありません。

当然のことながら、対症療法が必要な時だって山ほどある訳で。

膀胱炎になっちゃったら、とりあえず抗生物質必須で、飲めばすぐ治る。対症療法ありがとう!!です。

でも並行して体質を改善しないとまたすぐなるから、体質改善に励む、といった両刀が望ましいと思っとります。

 

発症前のビフォーキーちゃん。きらん✨

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でも体内ではもう進行してたんだよ、知らぬはジジィばかりなりさ

 

でも、できればキーちゃんの手術はしたくなかったんです。

最初にもし悪性腫瘍の場合・・・って話が出た時、「ガンなら手術しませんし、自然のものでやります」って断言して、主治医Y先生に「まぁまぁ、それは最終手段です、できることは沢山あるので考えていきましょう」って諭されたくらいです。

あ、ポリープなら逆に切除で終わりなので、それは大歓迎でしたけどね。

ただ、お猫様のお鼻の手術がいかに難しいか問題にぶち当たるのですが、それはここでは置いときます。

loveofcats.hatenablog.com

 

医療センターでも「手術はしません」て断ってきました。

医療センターで診断がつかないまま手術に踏み切る決断ができなかったことと、その先の展開が親方には見通せていなかったからもあるのですが、キーちゃんがまだ当時は体力も活力も十分だったこともあり、このままポリープの成長が止まって現状維持で生きて行けるのではという期待もあったからなのでした。

でも主治医に報告すると、すでに安楽死を覚悟するように言われちゃうんですよね〜、こんなに早い段階で。

当時の親方には想像できなかったですけど、その後わずか10日たらずで思いっきりその危機に直面してしまうとは。

さすがお医者さんは違うねと後から思った次第⇩

loveofcats.hatenablog.com

 

獣医さんが最も最期が悲惨とおっしゃることの一つ、窒息。

ちなみにもう一つは餓死だそうです(食欲廃絶となって亡くなっていくことは含まれません)。

 

親方の想像を超えて、この窒息がどんどんどんどん日に日に加速度的に進んでいっちゃった訳です。もうそれはすごいスピード(この先さらにスピードアップするという・・・・)。

手術するorしないって迷う時の材料って、病状の切迫性や予後はどうか、成功率はどうか、など病気そのものに関わること以外に、本人の年齢や体力、臓器の状態も大きく関わってくると思います。

キーちゃんのような病気じゃなくても、例えば老猫だったら全身麻酔もかけたくないし、手術はしないって方針を取られる方も多いでしょう。

或いはその病気以外にも症状があって、もう全体が弱っているから手術しても体力がないとか、その病気だけ手術しても意味がないとか、そういう体の状態も関わってきますよね。

キーちゃんは白血病陽性という名の妖精だったけど、それでもまだ若く、体力もあり、内臓もまだまだ元気、息が詰まってしまうこと以外に息絶える要素がなかったんです。

しかも腫瘍はポリープであり、切除すればなんてことないはずのもの(この病気に限っては違ったんですけど、当初は誰もわからなかったもんでね)、出来た場所だけが悪かった。足に出来たら簡単に取っておしまいでしょ、ってはずのものであったはずなんです(くどい)。

それが、この、生きるか死ぬかの息だけがどんどんつまっていくんです。

他が元気なのに、そして良性のものなのに。こんな悔しいことってない!

 

そんでもう限界って状況で駆け込んだ駆け込み主治医寺。先生ありがとう〜。

でも、親方至上一番思い出すのが苦しかった処置(後)、それがレーザー。

しかしながら、この時は無力なニンゲンたちには他に手立てもなく、うまくいくはずであった。

先生も最善の中の最善を尽くしてくださった。

loveofcats.hatenablog.com

 

レーザー10日前のビフォーキーちゃん。それでもまだ綺麗なお鼻に見えるけど、鼻の穴はふさがっている状態。

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コアラを置きやがったな

 

そしてレーザーアフターキーちゃん。

久々にお鼻の中が空っぽになった状態(翌朝には埋まる!せっかちめ)。

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麻酔が効いているうちが華だったぜ。鼻だけに。

 

いやいや、もうこっからが大変でごわした。
この後のキーちゃんは旅立つ予定でした。

loveofcats.hatenablog.com

 

アフターキーちゃん。

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じーちゃん、おいらもういくだ


あら〜、貴公子キーちゃんがいなかっぺになってしまうほど意識が朦朧としてますね。

キーちゃんはこの時、第一回「三途の川渡船」を予約していました。

しかしここで亡くなってしまっては、今の親方はいません。

なんだか大変な難病だったね、で終わっていたでしょう。

キーちゃんの強さはこんなもんではないってところをお見せできないではありませぬか!笑

親方は覚悟をしていて、いつ三途の川に漕ぎ出してもいいように、毎日今生のお別れと思って一瞬一瞬を送っていましたが、必死に祈る親方に船頭さんがおっしゃいました。

「この茶色く気高く美しい貴公子をお前に返してあげてもいいが、その先の道のりは荒磯よりもきついぞ。サカナくんもびっくりのギョギョギョの道であるぞ。それでもいいのだな」と。

親方は言いました。

「どんなギョギョギョの道が待っていても、もしキーちゃんが生きることを選択してくれるなら、あと1日でもキーちゃんと一緒にいられるなら、どんなことも二人で乗り越えます!もしキーちゃんが生きようとしてくれるなら、どんなことがあっても構いません!」(うそをついたようです。試練が続きすぎて、結構構いましたワ・笑)

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もう少しじーちゃんを面倒見てあげることにしたから待っとけ


かくして、キーちゃんは渡船をキャンセル、生きることを選択し、チュールを舐めるという「ご帰還宣言」を発令してくれたのです!

その結果、専門医S先生と出会うという奇跡をご用意いただけたのでした。

 

長くなっちゃったから続くにします。

続きも多分長いです。メンゴメンゴ。昭和です。