Love of Cats 猫たちからのギフト

猫の難病、闘病、健康、フード、自然のサプリなどのアニマルケア、時々お馬&磯の魚たち

キーちゃんがこの世でキーちゃんとして存在する最期の一日のはじまり

以前のキーちゃんは、親方の留守中に空腹MAXになっているので、親方が帰宅したらまず甘えた後で、胃ろうしてもらう場所で胃ろうしやすいポーズをとるのが習慣になっていました。

でも戻すようになる少し前から、撫でて撫でての後、胃ろうコーナーには行くものの、胃ろうしてもらうポーズを取らずに引き続き甘えるようになっていたので、あれ?と思いました。

もう食欲があまりなくなってはいたのですネ。

でも寝たきりで息も絶え絶えと言うこともなく、相変わらずベランダに出たり甘えたりしていました。

 

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いろんなことがあったねえ。僕は爺ちゃんが愛するグレを大好きだったぜ

 

ただ、この最後の週、普段キーちゃんが入らない場所を物色し始めたんです。

もしかして・・・亡くなる場所を探しているのかなってよぎりました。

キーちゃんとの日常がまだまだ続く予定と、一方で常に旅立ちが近いかもしれない予感とが相まっていました。

 

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爺を大好きになった場所さ

キーちゃんの咳は酷くなる一方でした。

お布団が暑くなってからのこのところは、キーちゃんは夜もきのこハウスで寝るようになっていたので、親方は布団の位置を変えて、キーちゃんの顔がいつも見えるような格好で寝ました。

キーちゃんの血痰はてんこ盛りで、3/14の夜も一晩中ひどい咳き込みを続けていて、親方は数時間ごとにキーちゃんの口元にできた血痰の山を取り除いていました。

夜中に一度ヒーターの前で背中をさすっていると咳は治まって来たのですが、バランスアルファを入れると、せいて痰を吐きました。

 

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ビリビリにし放題にさせてくれてありがとう


翌朝は絶食。

あまりにも咳がひどいので、薬抜きにして生食だけのネブライザーをかけてから、朝一で親方だけ病院に行きました。

この時、キーちゃんはきのこハウスで咳をしながら「行っちゃうの?」って目で見ていました。

ちょっとだけ待っててね、って。

咳ってあまりに体力を奪うし眠れないので、せめてそれを楽にしてあげる何かがないかって思ったんです。

でも先生は、これ以上街の病院で出せる薬はないし、病院に来ても入院させて酸素室に入れてあげることしかできない(街の獣医さんには猫の呼吸器に対応できる器具があまりないのです)とおっしゃいます。

「でも検査をしてみましょう、とにかく連れて来てみて」って。で11時に待っているからって、予約制度のない病院ですが予約を入れられました。

 

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TVってヤツもなかなかいいもんだったぜ


帰ってくると、キーちゃんはベッドから親方の椅子の下に移動してうずくまっていました。

痰を戻してあり、周りによだれが点々と垂れていました。

親方は入院させるつもりはありませんでしたので、病院に再び戻るかどうかをものすごーく悩みました。

迷いに迷いました。

迷いに迷いに迷いました。

キーちゃんを膝に抱っこしながら、どうしようかって相談しました。すると涙がとめどなく溢れました。

キーちゃんはしがみついて離れませんでした。

こうしていたいと言ってたんだとは思いますが、先生が待っている予約の時間が刻々と迫って来ます。

涙が山盛り溢れて溢れて仕方ありませんでした。なんだか止まらないんです。

そうして泣きながらキーちゃんを抱っこしていました。

 

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カシャブンも楽しかったな


困った時のシス頼みで、シスにも相談しました。

シスは「でも行ってみたらまた何か違うかもよ」とアドバイスをくれます。

猫飼いの同僚のお姉さまも「病院に行った方が安心よ」とアドバイスをくれます。

確かにこのままではキーちゃんの苦しいお咳は楽にはなりません。

泣きながらずっとくっついていましたが、ともかく先生に見せるだけは見せようと思って、やはり病院に連れて行くだけ連れて行くことにしました。

 

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この顔、猛獣みたいだって言ってたね


その頃のキーちゃんは、もう普通にしていても、大型犬の呻り声のような音が始終胸からきこえている状態でした。

ところが、病院の診察台に座ったキーちゃんの胸は静まり返っていて、うんともすんとも言いません。

先生が診察台に腕をついて顎を乗せてキーちゃんを見上げる形で「さぁて」って観察しましたが、待てど暮らせどキーちゃんの胸はシーンと静まり返っていて、親方も思わず「あ、あれ?」って笑いました。

先生も看護師さんもしばらくそうやって見守っていたんですけど、キーちゃんはすまーして平然と悠々と座っています。

先生も拍子抜けというか、そんな感じで、検査もする必要なしと判断。

胃に入らないから皮下輸液と抗生物質の注射と、あとは咳を鎮めるにはもうこれしかない、これで楽になるはずだからってステロイドの注射を打ってくださいました。

キーちゃんは、最近お会いできていなかったキーちゃんを可愛がってくれる優しい看護師さんとも久々に会えて、「きびチャーン」って撫でてもらって、ニコニコ看護師さんを見上げていました。

文字通りニコニコしてましたよ。

そうして、入院のにゅの字も出ず、キーちゃんは無事に帰宅したのでした。

 

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趣味も満喫したしな



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後悔なんて一つもないよ