野良さん暮らしが長い子をお家に入れると、どんなにお家に入りたがっていた猫さんでも、多かれ少なかれお外に出たがる子が多いと思います。
シスのチョッちゃんもそうでした。
チョッちゃんは、元おうちで飼われていた子です(去勢済みでした)。でも事情があってお外暮らしを余儀なくされさまよっていたところに、見つけたシスの家。
格好の餌食と見込んで、毎日毎日おうちに入れてくださいって就活?婚活?に余念無く、そのためにはいかなる手練手管も惜しまず(あんなに膝に乗ったりしたがったのに、おうち入れたら抱っこ嫌いです笑)、無事家猫となれたのですが、そこまで熱望したにも関わらず、家に入れたての頃は、夜はもうお外に出たくて出たくて鳴きまくり。
当たり前ですよね、お外って自由だし、自分の縄張りもあった訳だし、猫さん夜行性だし、うずうずしちゃうよね。
チョッちゃんは未だにお外命なので、リードつけてお外に出してもらえてます。
キーちゃんは、幸いにお外に行きたくない子でしたけど、それでも入ってしばらくしてから、夜中にちょっと鳴きました。
お外行きたいよ〜って鳴くことを、親方は「おんも鳴き」って呼んでいますが、キーちゃんの場合はおんも鳴きなのか、「爺起きて〜〜〜、遊んで〜〜」なのか、いまいち定かではなかったけれど、一回だけ窓ガリガリしたことあります。
おんも鳴きって、発情期の恋鳴きみたいな声で大声なので、マンション暮らししてるとハラハラしちゃうけど、キーちゃんの場合はまあ全然大丈夫の範疇でした。
どのみち子猫だったもんで、鳴こうと鳴くまいとしょっちゅう夜中に起こしにきたし、遊んで欲しかったんで寝ながら遊んだし、お水流さないといけないし、ちょっとくらいそんな風に鳴いたところで、そんなの大した問題にならないうちにすぐ終わりました。
鳴いたのはネオです。
だいたいキーちゃんにしてもネオちんにしても、緊張している間は鳴かない訳です。ちょっと慣れてきた頃にむしろ鳴けるようになりましたね。
ネオは夜っていうより、昼でも窓を開けておんもの匂いがかげると、おんもに向かってアオ〜ン、アオ〜ンと始めました。
でも出たいんですっていうより、「僕ここなんですけど〜」っておんもに向かって言ってる感じ。
切ないお声。
その都度、「ねっちゃん、大丈夫、大丈夫」って言いにいくとやめましたし、何しろ立ってる人間に近づかれると怖いから(笑)窓から離れるんです。
常にではなかったんで助かりましたし、それも2ヶ月くらいで収まったかなあ。
あ、でも、お外が恋の季節で騒がしくなってくると、やっぱり自分もソワソワして鳴いたこともありましたけどね。
ま、ね、ネオはおんも長かったけん、仕方ないって「どーん」と構えてましたよ。
小心者の親方なりの「どーん」ですけど(笑)
あれって、鳴かれると切ないですよね。
鳴かれて寝不足、とか、うちに入れたことが幸せなのか迷うなど、ネットの掲示板でも相談されている方いますけど、ほんと、その切ない鳴き声聞くと、お外に出してあげられないことをとても申し訳なく思えちゃいますよね。
でも、体験者の方が100%口を揃えて言うのは、「必ず収まるので根気よく付き合って」ってことです。
↑ 実は親方もこれを信じて待ちました・・・どーんどころか、胸痛めてチェックしてるし(笑)
で、実際そうだと思います。絶対鳴かなくなる日が来るので、もし今それで心を痛めている方がいらしたら、二人でがんばって!って思います。
お外暮らしが長ければ長いだけ、収まるのが長くかかることは多いです。1年鳴き続けたって子もいますし。
猫さんだって、環境が変われば慣れるまで時間かかるの当たり前。
縄張りも離れて、不安やストレスもあるのが当たり前。
その先に(というか、鳴いている期間でも)幸せで安全な暮らしはある訳で、実際楽しく暮らしているけど夜鳴くって子も多いですよね。
家が嫌で鳴いている訳でないので、お外にいきたいだけなんで、って子も多いでしょう。
ただどうしてもお外で暮らしたい子もいるので、おうち暮らしが幸せに思えない子もいますよね。
話し合いは必要ですね。
一概には言えませんけど、その場合は飼い主さんが根気よく、毎日どうしてお外に出してあげられないかを説明し続けるのも大事かと思われます。
どれだけ愛しているか、真心からの言葉と気持ちは必ず通じます!
というか、猫さんも慣れますし!
でもどうしても猫さんの希望が強ければ、ニンゲンさんがなんらかの形で妥協することもありですね。
なんでこんな話を書いたかというと、人様が手術もしてご飯もあげて面倒を見ていたお外の猫さんを、どうしてもどうしてもどうしても欲しいと言って、でも慣れないし鳴くからと言ってすぐに返したがってきた方がいるからです。
7,8年外にいた子(しかも警戒心が強い女の子)が、そんなにすぐ慣れますか?
しかもご飯を毎日もらっていた大好きな方のうちでもないのに。
その子がとっても傷つくそういう話って、よくある話なのは分かっているのですが、やはりそこまで熱望した以上、覚悟を持って引き取って欲しかったと思えちゃうのです(涙)
その子の話、ちょっとだけ続く・・・